珠洲市・輪島市・野々市市の視察に行ってきました。

17日から19日にかけて、能登半島の先端に位置する珠洲市(すずし)、輪島市、野々市市(ののいちし)の視察に行ってきました。

行きは『のと里山空港』から珠洲市に。見える風景にお店がないことにとてもびっくりしました。家は黒瓦に板壁(板を横長に貼り付けてある)が多く、雪対策が様々な所に施されていました。
珠洲市、輪島市を含む能登は『世界農業遺産』に認定されています。
本州1人口の少ないという珠洲市では人口13000人弱。市長からも珠洲市の取り組みをお聞きしました。いかに我が町に人に来てもらうか。常に模索して挑戦している様子がわかりました。

2017年から数年ごとに開催している『奥能登国際芸術祭』。
市内全域が舞台に奥能登の自然や祭り、食など、生活文化に根差しながら国内外のアーティストが作品・空間をつくり展開するユニークな芸術祭だそうです。
準備から開催まで毎回4億円はかかるそうですが、これにより12万人の来場者が来てくださり、移住者も2倍に増えたそうです。
町の人はこんなにたくさんの人に来てもらう事がうれしくて、ある地域ではそこで取れたじゃがいもとブルーベリーを手作りの笹船に載せて振る舞ったと聞いて『おもてなし』の気持ちに心が温かくなりました。

『里山里海の観光施策』を行っていますが、何個かある道の駅で塩作り体験や豆腐づくり体験などを行っています。
その中のひとつ、塩作りを見せていただきましたが、昔からある伝統をしっかり受け継ぎ行っている工程は素晴らしかったです。
一回の塩を作るのに自分達で作った4トンの薪を燃やし続けるとのこと。薪も地元で取れる木材から。塩も海水から。手塩にかけて作られていました。
道の駅でその地域の文化、伝統、産業を知る事が出来るってとても素晴らしいですね。

輪島市では議会運営の『決算、予算委員会』について学ばせていただきましたが、輪島市の流れをお聞きし、議員としてあるべき姿なども一緒にお勉強になりました。つい質疑をパフォーマンスとしがちな方もいるが、そうではない。
委員会で行う質疑も予算、決算を判断するためのもの、またその後の討論に繋げるための質疑であり、その内容とは違うことをこじ付けて質疑するものではない。改めて『質疑』に関して学ばせていただきました。

ここでも輪島市の事務局の方、また議長、副議長が移動の合間に是非ここを見てください!と『輪島塗り』、『輪島のキリコ祭り』について産業と伝統についてご案内いただきました。
能登半島、とても文化と産業、伝統行事を大切にしているところで、また『おもてなし』の想いが溢れている所だと様々な事を学ばせていただきました。


野々市市ではコミュニティバスについて。
検討から実行まで2年。始めは2台で運行していたものをルート変更などを何度か試み、現在は4ルート4台で運行しています。1ルート一周50分で1日16便運行しているそうです。
近隣にある大学に協力してもらい、バスがどこを走っているかも携帯ですぐに確認出来ます。電車など市民の足になるため、常に改良しながらより良い形に変化させた過程をお聞きしました。
コロナ前の1日平均乗車率は600人弱。収支率は18.8%ですが、120のバス停があります。野々市市は13.56㎢、人口56000人の市です。伊東市は124㎢、人口66000人。人口密度などの違いはありますが、とても参考になりました。

いかに市民の方に利用しやすい形になるか常に改良していく、その姿勢が住みやすい街、選ばれる街になる一歩です。
今回学ばせていただいた事を今後の活動にも活かさせていただきます。